誰も関心なさそうな、しかしながら驚愕のニュース。造山古墳当時の吉備王権は出雲を含めた4世紀末の西の主であり、ヤマト王国と日本を分割統治していたわけだから。言わば仁徳陵発掘ぐらいの意味合いがある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF0677R0W3A100C2000000
南武線の駅前踏切、人々から浮き上がるようにひとり線路に背を向けている女性。薄い眉を寄せて斜め上に虚空を睨みつけている。この寒いのに素足にサンダル、爪には黒々とペディキュアを施してあり、数歩離れた場所から、私は何人かの肩越しに向かい合う形となってついまじまじと足を見つめていると、遮断器のバーが上がり、さっと振り向いてスタスタ改札口に歩いていく。後ろ姿に不審なところはない。──と思ったが、背の黒いリュックだけが砂にまみれて異様に汚れている。砂か。どうも全体に、表現し難いが、何とも言えず、奇妙にバランスを失している。
改札を入り、狭い下りホームの先頭側にひとり歩いて行った彼女を私は跨線橋を渡って反対側から観察する形になるなと思い、階段を上り降りして向かい側を見ると、ホームの先には誰もいない。無論その間数十秒の間に改札に戻れる時間もない。白昼堂々見事なほどの怪異に、むしろ可笑し味すら覚えた。私はカントの言う視霊者などではないが、偶にこのような日常の裂け目には出会うこともある。場所は伏せておこう。12月3日、午前11時30分頃である。
武蔵野人文資源研究所所長 明治賢人研究会会長 日本荒れ地学会員 廃寺巡礼講中