猟奇的な内容なので注意!
私は一心不乱に引き出しからカッターを探し出し、そのソファーに刃を当てる。
身体の奥から響いて来る鼓動の高鳴りは益々大きくなっていく。
勇気を出して、刃を振り下ろして中を開けてゆく。
すると、中から赤黒く生臭い液体がドロドロと流れ出てきた。
そう……コレは血と臓腑の臭いだ。
「うっ……嘘だ……愛梨なんかじゃ……うぐっ……おえぇ……」
頭の中に浮かんでくる愛梨がされたであろう出来事。
まともな人であれば、発狂する事だ……私も発狂しかけた。
中から、小さく縛られたビニール袋が出てきた。
この中に紙が入っており、恐る恐る破り開けた。
一枚の手紙と写真、行方を晦ます前日のオフの日に撮ったプリクラ写真だ。
『プロデューサーさん
実はプロデューサーさんの事が好きで諦めきれません。
あの子と一緒になるのは私としては許せないです。
そこで私がプロデューサーさんのものになれば誰からも奪えないと思ってソファーになっちゃいました。
でも、この手紙を読んでるって事は破いちゃってる感じ?
残念だよプロデューサーさん、折角のプレゼントなのに。
十時愛梨の胸糞悪いSSだから注意!
十時愛梨が行方を晦ませて数日経ったある雨の降る昼時、事務所に宛名不明の大きいダンボールが届いた。 ズッシリと質感のある重量で、正方形の普通のダンボールだった。 伝票を見ると『ソファー』とあり、開けてみると黄色と水色と白の三色のシンプルなデザインのスクエアソファーだった。 しかし、何処かおかしい。 ソファーの感触がクッション素材特有の空気感が伝わって来ず、代わりにヘドロに突っ込んだ時の様な生理的嫌悪を覚える感触だった。 一瞬ではあるが、嫌な予感を頭の中をよぎった。 この外装が愛梨のシャツだとしたら……そして、愛梨は今……。 一緒にその怪しさ漂うソファーを見つめて考え込むちひろさんが口を開く。 「コレは……最悪な状況かも知れませんが、愛梨ちゃんは……」 信じたくもなく、考えたくもない事を口にしたのだ。 私の中で不安が一気に増すどころか、殺意も同時に上り詰めた。 しかし、考えてる暇はない。
趣味はSS(syo-setsu)を書くことです。