[娯楽 vs ドラマ]

娯楽とドラマは似たようなものなのですが、しいて違いをあげるとすれば、その作品を観たり読んだりしても、ちっとも読者に変化が無いのが娯楽で、読者の考え方・人生観が変わってしまうのがドラマなのだと(私は)思います。

つまり、どうしようもなく馬鹿馬鹿しいのが娯楽なんですよ。
そして、視聴者とか読者は、自分自身を変えようとは、これっぽっちも思わないのが普通なのかもしれません。

「ほこ×たて」というTV番組を例にすると、
・最強の壁 vs 最強の鉄球
この対決は、娯楽として楽しめます。でも、
・最強の金庫 vs 最強の鍵師
・セキュリティー vs ハッカー
こういうのは、モヤモヤして楽しめません。

どうして100%楽しめないかというと、もしも金庫やセキュリティーが負けてしまうと、私たちは安心して暮らせないからです。

つまり、「どうでもいい対決」ではない。

娯楽の王者はプロ野球なんですが、ボールがバットに当たっても当たらなくても、世の中、社会生活には何の関係もない。ホームランで試合はひっくり返っても、世の中がひっくり返るわけじゃない。

…だから、野球は面白い。終

[矛盾(むじゅん)について]

「ほこ×たて」というTV番組がありました。番組名が示すように、最強のものを対決させて、本当はどちらが強いか白黒をつける内容です。

まあ、バラエティー番組なので、本来の矛盾(むじゅん)からは逸脱し、最強のもの同士の対決のみが強調されたわけなんですが、

じゃあ、本来の矛盾というのは、どういう意味かというと、「論理の辻褄(つじつま)が合わないこと」だという。
じゃあ辻褄って何かというと、和服の縫い目が十字に合わさる所が「辻」で、裾(すそ)の左右が重なる所が「褄」だという。

???

武器が対決したり、和服の名称が登場するのだけど、矛盾の意味は、さっぱり解らない。

なので、もう一度、本来の語源に戻ると、

楚(そ)の国に武器商人がいて、矛を「どんな盾でも貫ける」と説明し、盾のことは「どんな矛でも防げる」と説明した。
すると、それを聞いていたうちの一人が「その矛で、その盾を突いたらどうなるか?」と訊(たず)ねた。しかし、商人は答えられず黙り込んでしまった。

というわけで、「論理の辻褄が合わない」ということなんですが、

じゃあ、辻褄って何かというと……。

【問い】矛盾とは、どういうことか?
【回答】2つのモノ(事柄)が、1つの器(世界)に入らなくて、困ってしまうこと。
と、とりあえず自分の考えを、先に述べておきます。

矛盾については、いろいろな説明がされているようですが、なぜか私にはピンと来ない。その原因は、器の考え方がされていないからだと、私なんかは思うのですが、他の人たちはどうなんでしょうか。

でもまあ、普段は矛盾とはどういうことか?なんて考えることはなくて、
「矛盾は矛盾なんだよ」とか、
「辻褄が合わないこと」
で済ませています。
私達にとって矛盾は、随分と浸透し、もう解りきった言葉のようになっているのです。

ところが、議論などで他人から「矛盾しているよ」と指摘されると、私達は、ひどく慌(あわ)て困ってしまう。
そして改めて矛盾について考えてみるのですが、ちっとも解らない。辞書で調べても、ネットで検索しても納得できないし、ネットには様々な説明がされているので、ますます混乱してしまう。

それにしても、他人から矛盾を指摘されると、なぜ私達はオロオロしてしまうのか。
議論なら負けを意味し、事件なら犯人を意味するからなのでしょう。

【回答】2つのモノ(事柄)が、1つの器(世界)に入らなくなって、困ること。
これについて、武器商人の矛と盾を例にして考えてみます。

矛が、そこそこの攻撃力で、盾の耐久性も、そこそこならば、矛も盾も1つの器(世界)に入ります。両者は1つの世界で何の問題もなく共存できるのです。

ところが、矛の攻撃力が向上していくと、盾の居心地(いごこち)が悪くなる。そして、ついに「どんな盾でも貫ける」までになると、穴があかない頑丈な盾は、その(論理の)世界に居られなくなり、弾き出されてしまう。
もし盾の耐久性が向上していき、「どんな矛でも貫けない」までになると、「どんな盾でも貫ける」と豪語する矛には居場所がなくなり、その(論理の)世界から弾き出される。
つまり、矛が絶対的に君臨する世界と、盾が絶対的に君臨する世界の、2つの世界が必要になり、その2つの世界は、論理という平和交渉によって1つの統一世界にまとまるのは不可能なわけです。

(論理的に)困ったことです。

でも世の中には、たいして論理を重視しない人もいて、武器として使えれば充分だと思っている。

そして、「いくらだ?」と値段を聞いて買っていく。

私は「矛盾とは、2つの物事が1つの器に入らなくて困ることだ」と言いました。

なぜ2つなのか?というと、物事には両面があるので、2つの場合が多い。
たとえば製品を作ったり輸送する時には、速いか遅いかのスピードが問題になりますが、速ければいいというものではない。

速いと製品を多く作れるし届けるのも早くできる。しかし、不良品が混じったり交通事故を起こしたりする。
遅いと、丁寧に作れて安全に輸送できるけれど、時間がかかる。

このように長所と短所の両方がある。ですが実際には、都合のいい所だけを求めてくる。

・速く作れ! でも不良品を出すな
・早く届けろ! でも事故するな
というような要求です。

これらは相反する事柄を要求しているので、実現するのは不可能かというと、ある程度までは工夫して何とかなる。
比較的に安全なところでは速くして、ややこしい工程とか危険な道路ではスピードを落として慎重に行う。つまり使い分けの工夫をする。

他にも工夫の余地はあるのでしょう。しかし、元々が相反する事柄の要求なので、工夫して対応するにも限度がある。

そして、どう工夫しても駄目だと、矛盾を感じてしまう。終

[議論での矛盾]

私達は「矛盾しちゃいけない」と、心の中で矛盾を恐れている。
まあ、「矛盾したって構わないんだよ、君達。ガハハハ」と寛大な考えの大人は皆無だし、いても「頭、大丈夫?」と感じる危なっかしい人だったりするので、相変わらず私達は矛盾を恐れている。

特に議論での矛盾は、負けを意味します。
最近のtwitterでは、議論が減りましたが、かつては多かった。

……さて、何かを行えば、かならず相反するものが発生する。
→急ぐ
←危ない

器の概念があって、全体の容量が100までOKだとすると、
50 急ぐ→←危ない 50
それぞれ50までは大丈夫だなと計算できる。

ところが全体が決まってないと、
02 急ぐ→←危ない 02
少しでもアウト。
本来なら余裕で我慢できることなのに、「矛盾してる」と悩んでしまう。

建設的な議論は、矛盾点・問題点が見つかってからが本番。そこからがスタートであって、相手の矛盾を指摘したから勝ったでは、議論とはいえない(そう私は思う)。

全体が100しかないのに、
60 急ぐ→←危ない 60
と、20オーバーした。
その20をどうするかが本当の議論。終

「矛盾したっていい」「生きていれば、どうしたって矛盾するものなんだよ」と思いたい。
だって、人間は矛盾した生き物だし、その人間が大勢集まる社会も当然のことながら矛盾に満ちている。そういう矛盾だらけの中で生きていれば、どうしたって自分自身も矛盾に染まっていく。大人になるって、矛盾することなのでしょう。

矛盾しない生き方ができるのは、子供のうちか、ごく一部の金持ちに限られる。ひょっとすると専業主婦も含まれるかもしれません。

矛盾だらけの社会で働いて、疲れて帰ってきたパパさんは、理路整然として矛盾とは無縁な家族ルールに馴染めず、妻や子供にも理解してもらえずに、矛盾していると非難までされるかもしれない。そういう家族を説得するなんて面倒臭くて、あとは酒を飲んで寝るだけ。酒で酔って考えないようにする。あるいは煙草を吸って人生を縮め、ギャンブルという更に矛盾した世界に身を投じるのかもしれません。

酒・煙草、ギャンブルなどで自分自身を誤魔化して、騙しだましでも続けているうちはいいのですが、そういう誤魔化しも通用しないくらいに矛盾を感じると、器である人間の方が破綻して、自殺を選んでしまうのです。終

矛盾
[ショートコント編]

弟子「師匠」
師匠「何だ?」

弟子「矛盾って、どういうことですか?」
師匠「………」

弟子「師匠?」
師匠「お前には矛盾があるのか?」

弟子「は?」
師匠「お前は、矛盾などという下らないものを抱えているのか?」

弟子「い、いえ」
師匠「なら、気にするな」

弟子「しかし」
師匠「気にするなっ!」

 (中略)

師匠「矛盾か」
弟子「はい、矛盾です」

師匠「昔、楚の国に」
弟子「はあ(ため息)」

師匠「おい!『その国』じゃないぞ。『楚の国』だからな」

弟子「知ってますよ、そんなこと」

師匠「昔、楚の国に、武器商人がいて」
弟子「はいはい。矛と盾を売ってたんでしょ」

師匠「鼻糞を、ほじるな!」

【終】

矛盾
[ショートコント編]

師匠「どこまで話したっけ」
弟子「矛と盾を売っていた……までです」

師匠「おお、そうだった」
弟子「で、矛で突いたんですか?」

師匠「いや、突かなかった」
弟子「どうして?」

師匠「商人が盾を突いたからさ。
わはははww」
(注「盾突く」のこと)

弟子「………。(くっ、下らない)」
【終】

[客vs商人]
客A「その矛で、その盾を突くと、
どうなるかと訊(き)いておるのだ」
商人「……」

客A「答えられまいww」
商人「じゃあ、試してみますか?」

客A「へ?」
商人「やれば、解るから」

客A「ははは、観念したか」
商人「はい。
お客さんは、この盾を持って」

客A「ああ」
商人「いきますよ」

客A「ま、待った」
商人「チェストーッ」

客A「待てと言っておる」
商人「せっかく、やる気になったのに」

客A「ワシが矛をやる」
商人「えーっ! できるの?」

客A「ばかもの! こう見えても」
商人「はいはい。じゃあ、矛ね」

というわけで、客が矛を持ち、武器商人が盾で構えた。

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[続き]

弟子「なるほど、武器商人は、そうやって盾突ついたのか」
師匠「いいや、矛先をかわしたのさwww」

弟子「……(怒)」
弟子は、いつか殴(なぐ)りたいと思った。

【終】

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