オールドPCのアップグレードにありがちな、アーキテクチャ同一性の問題について今日は考えたい

さて、皆様が現在使用しているPC/AT互換機というのは、1981年にIBMがモデルナンバー5150 PCとして発売した機種の上位互換である。1984年には互換機メーカたるコンパックから発売され、8086を搭載することによって拡張バスの16ビット化が成ったCompaq Deskpro、そして本家IBMからも同年に80286を搭載したIBM モデルナンバー5170 ATが発売された。1986年にはi386を搭載し、システムバスと拡張バスとを分離するという今日 (こんにち) のPC/AT互換機の原型ともいえるCompaq Deskpro 386が発売されている。

IBM PCは日本国内で発売された、いわゆる国産アーキテクチャPC群とは違い、グラフィックアダプタ、もといモニタに接続するためのインターフェースがマザーボードに搭載されてないのである。同時に登場したCGA (テレビに映せる) か、MDA (他機種互換) を拡張カードとして装着しなければ画面が映らないのである(は?)

現在初歩のグラフィックス・テキスト画面として知られているVGA (Windows xpやUEFIの登場でそうも言ってられなくなっているが) の登場には、1987年まで待たなければならない。それでもIBMが出したAT互換機 (後継機ともいう)、PS/2のオンボードであって、ATに装着するためのカードではなかったのである。

グラフィックスアダプタの確認が終わったら、サウンドの方を今度は見てみよう。めっちゃ省略する話になってしまうが、IBMからは標準となるサウンドカードは発売されず (そもそもIBMからサウンドは出たの?)、GUSやSB Proなどがデファクトスタンダードとなったというのが今から見た結果である。ビープ音を使い倒すというマネは不可能ではなかったが

主題となる "アーキテクチャ同一性の問題" は目が覚めてからにしたいと思う

現在ではPCIの割込共有やその他の事情によりAPICが採用されたり、ストレージインターフェースにはISAをベースとしたIDE / ATAPIに拡張を重ね、なんだか訳の分からなくなりかかったPCIバスマスタなUltraATA / UltraDMAから、AHCI, NVMeと変更がなされてきた。ついにはDOSの起動に必要なBIOSすら廃止されない状況である。

このようにサードパーティやファーストパーティが然りと存在し、ユーザの支持を集めているアーキテクチャは良い。ユーザが右往左往しながら、それらが提供する "アーキテクチャの進化" を選択し、選択されなかった "進化" は敗者の歴史として忘れ去られる一方で、選択された "進化" は正史として今後も語り継がれてゆく。

さて今度は "サードパーティやファーストパーティが然りと存在し、ユーザの支持を集めているアーキテクチャ" であり、"選択された "進化" は正史として今後も語り継がれて" いるAppleのMacintoshを考えてみよう。

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AppleのMacintoshは1984年のMacintoshからシリーズが始まる。これはMotorolaの68000をCPUとしたコンピュータで、最も初期は拡張性がろくすっぽないコンピュータではあったが、MacintoshIIやMacintosh SEなどではアーキテクチャに依存しない拡張バスのNuBusや、MPU (CPU) のローカルバスを直接引き出したPDSを用意するなどして拡張性の確保に努めた。なお、PDSはPC/ATで用いられていたISAと違い、MPU毎というかモデル毎に違う物を採用している。その後のシリーズ展開によりフルラインナップとなったが、1994年に一度目の大きなアーキテクチャ改変が起きる。PowerPCの採用だ。

いやまあ72dpi固定をやめて、モニタをマルチスキャン化したというのも十分大きな話ではありますが、ソフトウェアの互換性に問題が生じたか、という点では影響がなかったんじゃないかとドザは思うので省略させていただきたく。

Motorolaの68000はIntel 8086のように68010で組み込みコントローラへのトライ、68020でMMUの限定的なサポート (286とは違いコプロセッサによるもの) (と命令キャッシュの搭載、外部バスの32ビット化)、68030では現在主流のページ方式MMUの内蔵 (とデータキャッシュの搭載)、68040ではまともなL1キャッシュの搭載、FPUの統合と順調に(?)進化していった。しかしながらその後が続かなかった。Intel 486DXは1989年の登場以来、2年おきくらいに逓倍回路を内蔵・進化させていったが68系にはそんな物などなかった。なかったのである。Apple自身はIBMとOpenPower Environmentと称してAppleのUNIXであるA/UXとIBMのAIXを一緒にするとかユカイなことを言っていたので、68系を継続採用する気があったとはまあ思えないが、1994年にようやっと登場した、Pentium同様に多命令同時実行に対応したラスト68・68060は極々限られた採用例の下、68という名前の幕を閉じるのだった (まだだ、まだCPU32は終わらんよ!)

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