収蔵作品のご紹介:アイス・クラック瓶
(16~17世紀初|ヴェネチア)

16世紀から17世紀初頭にかけて、ヴェネチアン・グラスの一技法として創出されたアイス・クラック技法は、作品を成形後、まだ熱く熔融状態にあるときに、冷水中に瞬間的に投入して、表面にマスク・メロンのような氷裂模様を入れる技法である。氷裂を入れた後に、火の中に入れて若干焼き戻して、亀裂の鋭角的な部分を滑らかに仕上げる。この技法は、レース・グラス技法とともにヴェネチアン・グラスの秘法の一つであった。アイス・クラック技法による作品には、瓶壷の他に鉢や杯 坏類など多種多様なものがあり、当時人気を博した技法の一つであったことがわかる。類似作品は、大英博物館やヴィクトリア・アンド・アルバート美術館、コーニング・ガラス美術館など、各地の美術館に収蔵されている。

収蔵作品のご紹介:レース・グラス手付容器
(16~17世紀|ヴェネチア)

1本の乳白色レース棒を成形するときに、右回しに巻き付けてこのようならせん模様を作ることができる。形が変形するために、器形を整えながら、整然としたらせん模様を作ることは難しい技術を要する。手付容器は、16~17世紀に流行した器形で、把手も同時に作って両方の耳の中にいれて成形する。同形式の手付容器は、 ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館や大英博物館などの他、各地の工芸美術館に収蔵されている。

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収蔵作品のご紹介:レース・グラス樽形容器
(16世紀|ヴェネチア)

胴部中央が膨らんだ樽形の容器で、小さな気泡の入った無色透明の胴部は、下玉の段階でレース・グラス棒を4本横に巻いた後、モール型で成形されている。 レース・グラス棒を巻き付けた部分には金彩も施されている。また、胴部は木の樽に似せたのか、 浅い凹凸で縦に12分割されている。底部は台が培着されていて、10分割されるとともに金彩が施されている。器の内側下部にアイス・クラック(氷裂模様)の入った中空の玉が付けられている点に特徴がある。ヴェネチアン・グラスには器の内部に玉を付けるという類例はあるが数は少なく、 器とは別の色ガラスで作られている例もある。なお、この玉がどういう目的で付けられているかは不明である。形式と技法からヴェネチア製と推定されるが、チロル地方に移住したヴェネチア人のガラス工人によって作られたファソン・ド・ヴェニスである可能性もある。

収蔵作品のご紹介:レース・グラス・コンポート
(17世紀初|ヴェネチア)

2種類のレース・グラス棒を並べ、イタリア語でレトルティと呼ばれる模様に仕上げたコンポートで、非常に薄く作られている。高脚台も、同じ模様のレース・グラスで作られているが、皿、高脚台それぞれ別に作り、熔着している。高脚台には、無色透明の紐状のガラスでぐるりと一周装飾がつけられている。高脚台の縁は内側に折り返してある。

収蔵作品のご紹介:レース・グラス大皿
(17世紀|ヴェネチア)

このレース・グラスの大皿は、レース・グラスの技法の中でも、最も難しい綱目模様を構成する技法(レティチェッロ)で作られている。ヴェネチアン・グラスの最高作品として全ヨーロッパの憧れの的となっていたレース・グラスの中でも最高傑作の一つである。網目模様を一糸乱れないように作るのは極めて難しい技で、またガラスの厚さや、本体を均一に作っておかないと、遠心成形する際に変形してしまう恐れがある。この作品のように円形で歪みのない状態に作るには、相当の熱練した技術を持った、最高級の職人の技によってはじめて可能であっただろう。大英博物館をはじめ、世界の主要工芸美術館に類似作品が所蔵されている。

隅田の花火(スミダノハナビ)が開花しました。花火を思わせる星型の装飾花が特徴的な、薄い水色の八重咲き大輪アジサイです。

クリスタル・ガラスのアジサイ
hakone-garasunomori.jp/garden/
展示期間:2020年8月23日まで
箱根ガラスの森美術館でしか見られない大変珍しいアジサイです。直径1.4cm、約15000粒のクリスタル・ガラスが七色に輝きます。

「八重咲きサンショウバラ」が開花しています。葉は山椒の様な形状で、ガクにも硬いトゲが有ります。花弁の一部が欠けた様な花形なので、十六夜薔薇(イザヨイバラ)とも呼ばれます。

ブルースカイの開花が始まりました。鮮やかな青の大輪ガクアジサイです。

収蔵作品のご紹介:ダイヤモンド・ポイント彫りアンポリーナ(ミサ用葡萄酒瓶)
(16世紀末-17世紀初|ヴェネチア)

ダイヤモンド·ポイント彫りで、2個の紋章を彫り込んだアンポリーナ。紋章の1個は枢機卿の帽子の下に、もう1個は王冠の下に表現されていて、その上下には唐草模様が彫刻されている。装飾的な把手、葡萄酒を注ぐ特有の長い注口、ブルーの縁取りと首巻きを付けた開口部と胴部が砂時計のような器形をしている点に、この時代の特徴がある。ドイツの有名なクルッグ·コレクションの旧蔵品の1点であった。

収蔵作品のご紹介:ダイヤモンド・ポイント彫りヴァンジェリスティ家紋章文コンポート
(16世紀末-17世紀初|ヴェネチア)

この作品は、ダイヤモンド・ポイント彫りの代表的な一例で、草花文様とヴェローナのヴァンジェリスティ家の家紋が彫刻されている。大きなコンポートの皿部は、ほぼ水平に作られ、縁がわずかに反りあがっている。その中央には青色のガラスの鎖と、それに沿うように内側と外側に透明なガラスが、円環状に熔着装飾されている。この種のコンポートは、ダイヤモンド・ポイント彫りのほか、エナメル彩を施した作品も数多く残されている。

ダルマウツギが開花しました。ノリウツギの矮性種で紫陽花の仲間になります。

収蔵作品のご紹介:ダイヤモンド・ポイント彫りレース坏
(16世紀|ヴェネチア)

坏身にヴェネチアン・カットワーク・レースの模様が線刻された脚部の高いコンポート。脚部には型吹きされた獅子面の中空ステムが付けられ、台部にも線刻が施されている。16世紀初頭に、ヴェネチアから始まったダイヤモンド・ポイント彫りは、もともとヴェネチアの名高いレースの美しいデザインをガラスに移し入れようとして創案されたもので、ダイヤモンドの尖端を使って透明なガラスの表面に細かい線を彫刻する方法である。これは、その初期の代表的な作品である。

野花菖蒲(ノハナショウブ)が開花しました。野花菖蒲は花菖蒲の原種で、仙石原を代表する野草のひとつです。

今日は晴れてクリスタル・ガラスのアジサイも輝いています。

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