『いいね!ボタンを押す前に』(亜紀書房)
東子さんが参加しているので、勝手に宣伝。
2023年1月25日発売です。
「新年の抱負」ってわくわくしますよね。「今年こそは、大人向けの洋書を読めるようになろう」という新年の目標を立てる人もいると思います。でも、「新年の抱負」で挫折する人も多いはず。
あれこれ挑戦しては挫折してきた者からのアドバイスです。
#ThereIsHelp という名前をはじめて知りました。
自殺や児童虐待の兆候が投稿や検索を実行すると相談窓口を表示する機能ですが、Twitterはこの機能を12月の20日ごろから止めていました。
削除を報じた記事を出す際、ロイターはTwitterに問い合わせていますがその時点では返答がなかったようです(コメントなしという記事はガーディアンなどで読むことができます)。複数のメディアが騒いだ後で、TwitterはGoogleの取り組みをまねたいので、一時的に削除している、という返答をロイターに送ってきています。
確かに現在、 #ThereIsHelp は復活しています。内容が変わったかどうかは私にはわかりません。電話番号を表示するしかないGoogleよりもアカウントにメッセージを送れるTwitterの方が優れていたとは思うんですけどね。
マストドンに #ThereIsHelp はありません。OSMのようなシビル開発で実現していきたいところです。
#ThereIsHelp いい言葉です。日本語なら #話を聞くよ でしょうか。
いつの間にか、というのが一番怖い。茹でガエルではないけれども。
不況もコロナも戦争でも、一晩のうちに価値観をひっくり返すような、社会の変転は起きなかった。3.11を経験しても、それ以前と以後の社会の常識(と思われているもの)が、たいして変わっていないことからも自明なのかもしれない。
負のスパイラルから抜け出すためには価値観の変転が必要で、社会の中でうまく生きている人の間では、たぶん、おこらない。
社会に馴染めない人、どうしようもなく欠けていて、普通ではいられない人、生きるために強烈な自己主張を必要とする人の中から生まれるのではないかと思っている。
ひとりふたりのテロでは、到底変わらない。
変わるとしたら。変わることがあるなら、その現場がSFなんじゃないかと期待しているのだけれども、実際は、思いもよらないところに天才がいたりするんだろう。
「普通」の物差しを捨てて、自分の価値観でそれを見つける。それが知性を獲得するということなんじゃないかな。
いまの若い人にとって、時間は味方ではない。どんどん未来は悪くなる。だから、目の前にあるニンジンを、掴めるうちに掴む。そうでなければ早晩飢えて死ぬ。そのニンジンは腐ってしまうかもしれないけれど、作物を育てる余裕もないし、そもそも育つ環境もなくなってしまった。
そんな社会にあって、何を作ればいいのだろう。アルコール度数の高い安酒やスマホゲームのような、手軽で中毒性のある娯楽は論外だ。
これからを、したたかに生きるための知性とは、教養とは。
それをありがたいものとして、あるいは格式ばったものとしてではなく、娯楽のなかで自然と身につけるにはどうしたら良いのだろうか。
みたいなことを、考えている。
わたしにも、生きるための知性は必要で、これから学んでいかなければならないのだけれども。
週刊現代の書評欄で『第二開国』の著者インタビューを行なっていただきました。
創作の背景について説明しています。Webではエデン号のスケッチも掲載していただきました。
ライター。小説勉強中。映画とアフタヌーンティーが好き。