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彼らの顔を恐れるな。
わたしがあなたとともにいて、
あなたを救い出すからだ。

エレミヤ書 1-8

内容ではなく物語でもなく、手法、外見としての語り。語りのフォルム、速度、発散、飛距離のようなもの。グラース的諧謔、グラース的無垢、グラース的蕩尽。しかしここには加えて回転運動のようなリズム、舞踏、十全を超えた量がある。東部風のスタイリッシュでスピーディな、死を伴わぬ生もある。

引き続き、バーセルミの64年発刊の処女短篇集『帰れ、カリガリ博士』を読んでいる。最初の話で吹き荒れる会話の迷走と散開と停滞、サリンジャーのグラース家の会話を連想する。サリンジャーの50年代後半とバーセルミの最初期の手法、発想はかなり近いかもと思えた。

時宜を得たアイデアを背景にこうした才気も労力も根気も際限なく要しそうな勝負が短篇ごとにそれこそ生真面目に繰り広げられる様を読んでぶっ飛ばないはずがない。「まぬけ」「アリス」「戦争の絵物語」などはもうとんでもない出来。筆者の書く物語は結末に向かって進むのではなく、始まりに向かう。

洩れなく溢れているのだが、それだけで面白いはずがない。この短篇集に溢れるユーモアを通り越したキツめのジョークセンス、風体から一見感じる適当さからはほど遠い入念な戦略と繰り返す過程の叙述、材料のあり余るほどの具備。短篇のフォルムとしてはある程度の型があるとはいえ、社会と接続させる

ドナルド・バーセルミ『口に出せない習慣、不自然な行為』読了。1968年発表の初期短篇集。この手の無節操な切れ味の短篇は読んでいてただ愉しい。暗さの無い、云わば途絶えることの無い能天気さを備えた作風、断片主義、とりとめの無さ、豊饒より過剰、そしてアメリカ。ポストモダン文学の典型的要素が

【読了】『口に出せない習慣、不自然な行為 (現代アメリカ文学叢書)』ドナルド バーセルミ t.co/itUR4gBqHV

一度レッテルを貼ると、そのまま20年以上も見直さず放置している例もある。ひどすぎる。だが見直しをかけるにも手が回らない。他に読んでみたいものが押し寄せてくるからだ。だから人に本を薦めるとか論評するとかがとても気が引ける。根拠が20年以上前のわたしの感性や経験に基づくなんてひどすぎる。

まったくどうでもいい話だが、私は昔から吉田健一の文章が苦手。と言いつつもう10年以上は読んでない。苦手というレッテルを自分の中に貼り付けたから。まったくひどい話だ。私はどうも日本文学の中にこのレッテル貼りを嬉々としてやっているフシがある。極めてひどい話だ。

バーセルミ、短篇の方が彼のやりたい放題がより生きるかも。『口に出せない習慣、不自然な行為』読んでる。

家計とか行動とかでなく、考えも、対象も、届ける相手も、目を向ける範囲も、内に向けて、内を護って、内とともに小さくなるには。

小さく生きたい。これまでにも増して、際限なく小さく生きられたら。

さらに1冊ポチったわ...これで邦訳されたのはすべてか?

バーセルミ、あと8冊積んであった。大勝利だわ。

20世紀前半までの文学を足蹴にしながら同時代のアメリカ文学の潮流も顧みず独自の叙述世界を目指したのか。柳瀬尚紀の訳は見事に作品に寄り添っている。読みながら自由奔放にイメージを創出し膨らますことができる人向けだろう。難しい事抜きにぶっ飛んだ表現を目一杯楽しむだけでも十分満足できる。

について真剣に考えるべきなのだろう。死んだ父が死ぬということの象徴を。近代の象徴だった死にゆく父が遂に死ぬことで近代が終焉し、息子の時代になると同時に娘であり妻だった女もまた息子とともに君臨する。新しい世代の新しい夜明けとも思える。ラブレー的な寓話、パロディを彷彿とさせる外見は

ごまかしてる場合ではない。この支離滅裂なのに枝葉末節に至るまで執拗に入念に書かれながら同時に呆れるほど投げ槍で文学的ないい加減さをも追求した小説を読む楽しさは、文章のリズムやテンポ、選択されている言葉もそうだが、やはり書かれている内容、表されている何か大きなものの存在を疑い、それ

ドナルド・バーセルミ『死父』読了。1975年発表作品。難しい文章はないので書いてあることは明解に把握できるが、なぜ書いてあるかがまったくわからない。意味は明白だが意図が不明という世界が本作品の本質だろう。しかしストーリーはある、と言える。感覚的に読めば心地よく楽しいなどと戯言を言って

されている感覚。その結果現れるのは筆者の文学観と文学への愛憎と、全感覚と経験が統合され織り上げられる人生の苦楽であり、さらに読み手に自身の文学との対峙姿勢をも見直しを迫ってくるようだ。そしてもう一つ、人間が「言葉」を常に認知し続けることで世界を認識していく働きの途方も無い奇跡。

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